恐怖の季節がやってまいりました。
例年、その年の税金の引き落としは6月末日からはじまる。
カヨは3種類の税金を口座引き落としをさせているのだが、
今住んでいるところの固定資産税と、市町民税は同じ口座から引き落とされるらしい。
しかもややこしいことに
固定資産税は各期ごとの引き落としなのに、市町民税は6月末日に全期引き落としになっているらしい。
そして、またやってしまった。その『全期引き落とし』が残高不足で引き落とせなかったらしく、督促状が届いた。
「残高があるのにおかしい!!」カヨはさっそくパニくった。
カヨはどちらも『各期ごと』の引き落としだと思い込んでいるようだった。
私が
20回ほど
「固定資産税の方は残高があったので落ちたけど、市町民税のほうは全期分だから引き落とせなかったんですよ。」と説明しても
「銀行のまちがいだ!!」と言ってまったくきかなかった。
その日は土曜日だったのだが、
すぐにでも銀行に行こうともするので、
「今日は土曜日だから。」と、落ち着かせねばならないほど、パニックになっていた。
また、固定資産税の額と市町民税の額が非常に似ていて、もうカヨはどっちがどっちだがわからなくなっているようだった。
それも
25回ほど説明した。
そして何とかカヨにその督促状に基づいて現金で銀行で支払ってくればコトは済む。
ということを言い聞かせ
カヨもようやく納得した。
しかし。
月曜日になり、私が店に出勤してゆくなり
「ちょっと! 見て! コレ、銀行が間違ってるの!! アタマにきちゃう!」・・・・
戻ってる!!!ビデオを巻き戻してみているかのような錯覚にとらわれた。
私が
計45回ほど説明したことが
全て水の泡になっていることが判明した瞬間であった。
もう
説明する気力を失った私は
「・・・銀行に言ってみたらどうですか?」とだけ言っておいた。
銀行のお姉さん。
私にはカヨの暴走を止めることができませんでした。
本当にごめいわくをおかけします・・心で何度も詫びた。
銀行から戻ってきたカヨにおそるおそる
「どーでした?」と訊くと、カヨは
は??みたいな顔をして
「別に。 普通に税金払ってきたけど?」それがなにか?的な言葉を吐かれてしまった。
銀行で何があったのか。もうそれは聞く気にもなれなかった。
後日の話です。
カヨはフツーに納得したものと思われましたが、その話になったときに
「銀行ってば、絶対に間違ってるって言わないんだよ!!」と、憤慨していた。
あ、やっぱ
わかってなかったわけですね・・・。私はどーしても
もう銀行の人たちを庇う気力がなくなり
いつものように洗い物をしながら、ボーっとしているフリをして聞き流しました・・・。